2013年9月16日月曜日

『鉄鼠の檻』(京極夏彦)

「禅」をテーマにしたミステリー小説で、文庫本ベースで1376ページというボリューム感。禅に関しての薀蓄がふんだんにちりばめられており内容が難解なこともあって、本書を読了すること自体が苦行であり、禅修行的な要素をもつという画期的な作品に仕上がっています。

本書を読み進めるなかで、妙に腹に落ちる感じのした一節を以下に引用します。某番組の超能力者 vs 科学者の議論がいつもかみ合わないのは、こういうところに原因があるような。

「妖怪変化- 怪異と云うのはそもそも理解不能のものを理解するための説明として発生したものなんだぞ。云ってみれば科学と同じ役割を持ったものなのだ。その怪異を科学的に考察すると云うのはナンセンスじゃないか。説明機能自体を別の説明機能を用いて説明するなんて愚かで野暮だよ。塩に醤油をかけて喰うようなものだ」